Molecular Science - 分子科学会

Molecular Science投稿の手引き (2010.10.18)

本学会誌は分子科学会における分子科学の研究者・教育者・学生あるいは分子科学に興味を持つ多くの人々に広く開かれたフォーラムとして,総説・解説や教育的な講義ノートのアーカイブスなどを備えた新しい活動の中核となることを目指しております。このジャーナルはオリジナルペーパーを掲載することを目的としたものではなく,日本の分子科学振興のための最新の研究成果の解説,周辺領域の紹介,分子科学の教育に関連した記事を収録し,これらをインターネットを通じて広く一般に公開することを目的としております。

そのため,以下を強く意識して原稿の執筆をお願いいたします。


1. 論文の投稿

1.1.論文の種類

  1. Article:分子科学の研究推進や教育・啓発に役立つと思われる記事。
  2. Award Accounts:分子科学会奨励賞(分子構造総合討論会奨励賞を含む)の受賞者による当該研究の総説・解説。奨励賞以外の本会規定の賞受賞者は対象としない。英文アブストラクトあり。
  3. Review:ある特定の分野の関連論文を網羅的に紹介し,啓発的な示唆に富んだ内容論文。英文アブストラクトあり。
  4. Salon:分子科学に関連する国際会議の参加報告,海外の大学,研究所の紹介,留学先の紹介記事等。
  5. New Product:分子科学に関連した新しい材料,装置,設備,ソフトウエア等の新製品に関する紹介。
  6. Archives:講義用資料など分子科学の教育・啓発に役立つと思われる資料。

1.2.使用用語

原稿は,日本語か英語を用いて修士課程の大学院生レベルの知識をもつ専門外の読者にもわかるように執筆する。特に,カタカナによる表現はなるべく避け,文献や注なども活用してわかり易い文章で記述する。

1.3.投稿手続き

原稿は,担当編集委員に電子媒体で提出する。原稿は,オリジナルなもの(他で発表されておらず,発表予定もないもの)に限る。担当編集委員は,論文原稿の受理を著者宛てに連絡する。審査終了後,再提出が必要なときは,すみやかに提出し直す。遅れる場合は担当編集委員に報告する。再提出が非常に遅れる場合は,受理できない場合がある。再提出原稿は,担当編集委員に電子媒体で提出する。この際,審査意見の各々に対して回答書を作成して添付する。受理や,再提出に関する問い合わせ先は,担当編集委員である。

1.4.著作権

投稿原稿受理決定後に版権譲渡カード(http://j-molsci.jp/manual/hanken.doc をダウンロード)を提出する。このカードには,まず,主著者の氏名、連絡先住所,電話番号,ファクシミリ番号と電子メール・アドレスを記載する。原稿がオリジナルなもの(他で発表されておらず,発表予定もないもの)であることを確認する文章の後に,著者の氏名,所属を,続いて論文題名を書く。学会誌に掲載された著作物の著作権(著作財産権)は,本学会に帰属する。版権譲渡カードの末尾には,これを承諾する主著者が署名・捺印し,署名日を記入する。

1.5.二重投稿の禁止

本学会誌に投稿中の原稿と同じ内容の原稿を,他の雑誌に投稿してはならない。また,他の雑誌に掲載済みの原稿を本学会誌に投稿してはならない。

1.6.著作物の引用 

図,表,写真などを他の出版物から本誌に転載する場合は,投稿者自身がそれらの発行元と著作権者の承諾を,自著の場合も含めて書面により事前に得ている必要がある。転載した文章,図,表,写真などについては,転載したものであることを説明文中に明示し,必要に応じて転載許諾を受けている旨も説明文中に記すことが必要とされる。また,転載元を説明文中あるいは引用文献として明らかにすることが必要である。

1.7.記事についての最終責任 

記事内容についての一切の責任は著者にある。

1.8.出版形態 

学会誌の論文は,インターネットWWW (World Wide Web) を通じて読むことができる。ただし,回線の事故など不測の事態によりこのサービスが停止されても,本学会は一切の義務を負わない。

1.9.特許法との関連 

現在の特許法では,電子出版物が「刊行物」として見なされることは難しいという解釈が支配的である。したがって,通常の印刷出版物に対して適用される特許法第30条(1)は,電子出版された時点で適用外とされる可能性がある。

2.原稿のまとめ方

2.1.原稿の長さ 

原稿種別ごとに指定されたページ数をめどとする。指定ページ数を大幅に超過した場合は担当編集委員と相談することとする。

2.2.タイトル,著者名 

原稿第1 ページの最初に日本語タイトル,英語タイトル,日本語著者名,英語著者名を入れる。

2.3.アブストラクト,キーワード 

Award Accounts,Reviewには英文アブストラクトとキーワード(英語)をつける。キーワードは5個以内とする。

2.4.プロフィール 

執筆者全員のプロフィールを受理後に提出する。必須事項として,現在の所属,専門分野,連絡先を提出する。ただし,連絡先として編集委員会事務局をあてることもできる。また任意事項として,電子メールアドレス,研究室URL,顔写真を提出する。

2.5.文字,文体 

文章はできるだけ平易な表現にする。術語以外はなるべく常用漢字を用い,かなは現代かなづかいとする。術語はなるべく標準のものにし(学術用語集などを参考にする),日本語で表現可能な限り外国語の単語の使用はできるだけ避ける。句点,読点にはそれぞれ「。」,「,」を用いる。

2.6.文献 

文献および注は,本文中で連続した番号を,引用箇所の右上添え字でつけて引用する。連続する2つの文献を引用する場合,半角カンマと半角スペースで文献番号を区切る(例,1, 2)。連続しない3つ以上の文献を引用する場合,半角カンマと半角スペースで文献番号を区切る(例,1, 3, 5, 7, 9)。連続する3つ以上の文献を引用する場合,最初の文献番号と最後の文献番号を半角ハイフンでつなぐ(例,2-5)。

引用の例
本学会誌は分子科学会における分子科学の研究者・教育者・学生あるいは分子科学に興味を持つ多くの人々に広く開かれたフォーラムとして1-10,総説2, 3, 5-7・解説4, 8, 9, 10や教育的な講義ノートのアーカイブスなどを備えた新しい活動の中核となることを目指しております11

本文の後に参考文献(および注)の見出しをつける。ひとつの文献番号には,ひとつの文献のみを引用する。

雑誌の例
Ballew, R. M.; Sabelko, J.; Gruebele, M. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 5759-5764.
野口茂樹, 吉川元浩, 分子科学 2007, 5, 4667-4671.
(注)article numberのついている文献は、ページ番号(最初と最後のページ番号)の代わりに、article numberを書く(Sadowski, J.; Domagala, J. Z. Phys. Rev. B 2004, 69, 075206.)。
著書の場合
Veitch, N. C.; Smith, A. T. In Advances in Inorganic Chemistry; Academic Press: New York, 2001; Vol. 51, pp 107-162.
犬井鉄郎, 田辺行人, 小野寺嘉孝, 応用群論; 裳華房: 東京, 1976; pp 105-118.
編著の場合
Westcott, B. L.; Enemark, J. H. In Inorganic Electronic Structure and Spectroscopy; Solomon, E. I., Lever, A. B. P., Eds.; John Wiley and Sons: New York, 1999; pp 403-450.
染田清彦, 幸田清一郎, 大学院講義物理化学; 近藤保 編; 東京化学同人: 東京, 1997; pp 185-197.
プロシーディング,講演予講集の場合
Bunshi, I.; Kagaku, J. Proceeding of International Conference of Molecular Science, Tokyo, Japan, June 1-5, 2007; Suzuki T.; Tanaka, K., Eds.; 2008; pp 113-118.
分子一郎, 科学二郎, 第1回分子科学討論会, 仙台, 2007年9月17-20日, A203.
特許の場合
Cramm, N.T. U.S. Patent 7 005 423, 2005.
田原太平, 藤野竜也, 藤間卓也, 特願2005-7675.

雑誌の略記法は,できるだけ Chemical Abstracts の形式を用いる。ibididemは使用しない。引用文献が投稿中または印刷中の場合,その原稿かゲラ刷りのコピーを添付する。

2.7.図・表 

図中文字・図キャプション,表中文字・表キャプションは英文とする。本文中で図,表を指すには、図1,表1などとせず、Figure 1(Fig. 1 のようには略さない),Table 1などという形で書く。ただし、編集委員会で認めた場合は図中文字・図キャプション,表中文字・表キャプションを和文とすることができる。

2.8.物質名,単位 

化合物の表記はIUPAC命名法に従う。単位はなるべくSI単位を使用する。